自分を考えるための、哲学という方法

哲学ってなんだ―自分と社会を知る (竹田青嗣)読了。
タイトルは『哲学って何だ』とあるものの、哲学自体の解説は半分くらい。残りの半分は、哲学を使って「自分」のことを知るための方法が記されている。難解で非日常的なイメージの哲学を、身近な問題を考えるための手段にしている。
自分とは何か。著者はその問いに答えるために、フロイトヘーゲルを取り上げる。それぞれから、無意識(身体性)、自由を承認しあう社会の原理という考え方を取り出して、次のような説明をする。

  • 私たちは、無意識に持っている自己ルール(真-善-美)に影響を受ける。
  • しかし、また私たち人間はその自己ルールを意識し、対話しながら自分自身との関係を持ち続けている。
  • そして、このような自己理解は、他者との関係の中で生まれる。

とここまで書いてはみたものの正直に言って、ぜんぜん理解できていない。今のところ結論を読んでふんふんと頷いてみるだけ。本当は、そこに至る過程を知ることが哲学の面白みなのだろう、とおぼろげながら感じた。
この本を読んで、哲学ってなんだ?という疑問は、哲学って何だ???というレベルに変わった。
余計に分からなくなってる...けれど、せっかく得られたこの疑問符は一度保留しておいて、もう少しいろいろと探索を続けてみようと思う。